4年間引きこもり「昭和おじ」の社会復帰日記2 ゲームとの出会い
自分が一番初めにゲームというものに触れたのは幼稚園くらいの時でした。
クリスマスにサンタさんがやってきて、「ゲームウォッチ」というものをプレゼントしてくれました。
任天堂が作っているというその製品のタイトルは「オイルパニック」というものでした。
当時はまだソフトを入れ替えていろんなゲームで遊ぶことはできませんでした。
携帯型ゲーム機で白黒の主人公が上からふってくる石油をバケツで受け止めるという内容です。
シンプルですがめちゃくちゃ難しく、世の中の不条理を感じました。
数年が経って、友達の家に遊びに行った時に、ファミコンで遊ぶ機会がありました。
ファミコンはテレビの大画面で遊べ、色もカラーなのでとても迫力がありました。友達と毎日夕方まで遊んでいました。
その中でも群を抜いて面白かったのが「スーパーマリオブラザーズ」です。
ヒゲのオジサンがキノコを取ってパワーアップしながら敵を倒し、ピーチ姫を救うゲームです。
衝撃的な面白さでした。家に帰ってからもマリオのことばかり考えていました。
マリオがやりたくて、毎日F君の家に行き、ずっと遊んでいました。
うちではファミコンを買ってもらえなかったのです。
あの時代、テレビを見ているだけで親は嫌そうな顔をしていましたが、ファミコンなんて言語道断という空気でした。
ある日母親が怒った顔をして私に言いました「F君のおかあさんに『おたくの息子さん毎日うちでファミコンしてますけど、大丈夫ですか？』って言われたんやけど、本当なの？私恥ずかしかったわ」・・・母親はめちゃくちゃ怒ってそうでしたが、おかげでうちでもゲームを買ってもらえました。
買ってもらってからも、㏠30分までと決められて、遊んでいるときも両親はめちゃ嫌そうな顔をしていました。
テレビも１台しかなかったので、めちゃめちゃ肩身が狭かった思い出があります。
とにかく、40年程前は、ゲームに対する世間の人々の印象は非常に悪く、ゲームなんかしてても将来落伍者になるだけだ、と言われていました。
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